【徒然】
シェスカはその日、とても眠かった。
元々低血圧な上、昨日は本を読んでいて寝るのがとても遅くなってしまったのだ。
だがもちろんそんなこちらの事情を仕事が分かってくれるはずもなく。
シェスカはあくびを堪えて、ぼんやりとする頭を何とかしようと耳に神経を傾けた。
結構な音量で流されている有線に、そのとき丁度アップテンポな曲がかかった。
この曲には聞き覚えがあった。確かジャニーズの曲だ。男の子が二人で踊りながら歌っているのだ。
曲名は確か『ビーナス』
聞いているうちに、その振り付けが脳裏に浮かぶ。最近良くテレビで流れている曲だ。
しかし、ジャニーズ……とくに、ジュニアの方は、見るたびに思うのだが、振り付けが少々独特ではないだろうか。
やっているのが綺麗な顔の男の子達だから様になってはいるが……
きれいな顔。
シェスカはぼんやりと虚空を見上げた。彼女の頭はまだ半分寝ている。
その寝ている頭が、いい笑顔でジャニーズの振りを踊るロイ・マスタングとエドワード・エルリックを描き出した。
くるくる回り、ピタリと止まりポーズを決める。
……我慢できるものではなかった。シェスカは、盛大に噴出し、腹を抱えて蹲った。
夜更かしは止めよう―――痙攣する腹筋を抱え、彼女は強く決意した。
眠かったんですよ……有線聞いてたら、何でかあの振りを踊る大佐とエドが浮かんできて……
どういう回路してんだ私の脳味噌……orz
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